嵐の夜にとはまさにこのことだ
旦那の実家での話し合いから二日が経っていて、この日の夜は台風でした。外は雨と雷が鳴り響くひどい天気でした。
そんな中、電話が鳴った…。
義母からだ。
義母から電話なんて初めてでした。
何かあっても電話は全て旦那にかかってきていたので、私に電話だなんて少し驚いてしまいました。
それに初めての電話が、こんな雷雨の時だなんて不吉な予感はしましたが…。
きっと、私が探偵を頼んでいたことや、写真、書類のことを 義父から聞いたんだろうな。
息子の不倫(義母は知っていたに違いないけど)色々と話を聞いて、自分の息子が悪いって思い、この電話はきっと謝罪の電話なんだろうなと思いました。
謝罪にしては二日も経ってますけど。(笑)
この二日間何していたんだか…。
「さぁ!何て言うのかな??」
謝られたところで許そうとは思わないけど、私自身義母に聞きたいこともあるし、義母の話を聞いてみるか。
「はい、もしもし」

「は?」
私が頭の中で想像していたセリフとは全く違い過ぎた…(笑)
謝ってもらえるものだと思っていたから、 謝られてたら頭の中でどう言おうかを色々なシチュエーションを考えていたんだけどな。
しかし、息子の様子がおかしいだなんてどういうことだろう?
何なら不倫をしている時点でおかしいんじゃないんですか?
それを認めていたあなたはもっとおかしいんじゃないですか?と今なら言えますが…。
でも義母もすごく慌てていたため、ただことじゃないのかもしれないと思いました。


雨の中、靴も履かずに裸足でどこかへ行こうとしているのよっ!!
行ったらダメ!!お父さん早く止めて!!
義母が興奮しながら早口でそう言った。
もっとだらだら喋っていたが、どうやら旦那が色々とおかしいらしい。
私は冷静に聞いていたので、元旦那が頭を丸坊主にしようとしていると言われ、もしかして、反省の意味を込めて丸刈りしようとしているのかもと思いました。(笑)
しかも大の大人がどんな髪型にしようと好きにしたらいいと思いますし、反省じゃなくてもイメチェンで丸坊主にしたいのかもしれないし。
母親が慌てる事でも、とやかく言うことでもないと思っていました。

そう義母に伝えました。
うちの子に坊主は似合わない

何言っているの!?
「いや、お前がな!」
うちの子は坊主は似合わない?だから何ですかって話なんですけど(汗)
母親の個人的な意見で坊主にしてほしくないから、様子がおかしいって言いたかったの?
もう色々笑わせてくれるなぁ、お義母さんは。
それから、ご飯が食べれない??
私もずっとまともに食べれてませんけど。お宅の息子さんのおかげで。
死ぬと言い出している?
あぁ、私も被害にあいましたよ!「死ぬ死ぬ詐欺」!
死ぬって言っているだけでしょう?
そう自殺をほのめかして止めてほしいだけ。
大体、大人なんだから、本人が外へ行きたいなら勝手に行かせればいい。
外は確かに台風だったけど、それは本人もよく分かっているだろうし、分かってて外に行きたいなら、行かせてあげたらいい。
裸足だろうと、雨にうたれて冷静になるんならそれでいいんじゃないですかって思いますけどね。なんなら雷に打たれることを望みたいぐらいだった。
お義母さん、過保護ではないですか??
義母の話を聞いている限り、旦那の様子がおかしいと言うより、ただの過保護なんじゃ…?
母親として心配になるのはわかりますよ?様子も普段よりおかしかったのかもしれない。でも、他に言わなくてはいけないことがあるんじゃないのか。
っていうより、元旦那あるいは義父から二日前の不倫の話聞きました?
お宅の息子さんが不倫をしていたんですよ?勝手に出て行って、娘もほったらかしで家には帰らずで。
二日前、あなたはドタキャンをして居なかったけど。
私の両親の前で謝罪をするどころか、不倫をしたのは私のせいだと責めたんですよ?って言いたかった。
おかしいと思いませんか?
いざ自分が責められたら、死ぬとかどこかへ行こうとするとか…。
義母の話を聞きながらただ疑問にしか思わなかった。

お父さんが探しに行っている…?。
どうでもよかった。

呆れてそっけなく返事をした。私は義母に問いかけました。

というより知っていましたよね。
そのことについて… お話が…
説明しかける途中で話をさえぎられた。
