GPSの名前は変態です/14 [探偵物語]最終話


僕たちは話し合いで慰謝料等の離婚話をした方が「調停で決めるより高額になるだろう」とアドバイスした。

依頼者は、僕たちが撮った全ての証拠と調査書を持ちご主人を呼び出して義実家へと向かった。



僕たちがなぜ「示談で済ます方がいいよ」ってアドバイスしたのかって?


依頼者の場合は「不倫を理由に調停を起こし離婚する」となった場合でも…

探偵 鈴木
慰謝料はよく取れて300万が関の山だ!!



婚姻年数が浅い依頼者の場合だと、相手が300万の慰謝料をのまなかった時は、最終的に裁判となり裁判費用も掛かった挙句100万程度ということも充分ありえる。




依頼者の場合、義父は定年場際の現役警察官だった。

息子の不祥事が警察内でうわさになってしまったら困る事だろう。

警察官は定年後警務部と言う部署が再就職先を斡旋してくれたりする。

しかし、警官である息子が不祥事を起こしたとなると話は別だ!!

お義父さんの定年後の将来にも暗雲が立ち込めると言うものだ。



僕たちのレクチャー通り依頼者は義実家に「未成年である高校生との体の関係があった」ことを伝えた!!そして、その証拠写真があると言うと、義父は青ざめた。


男性 警察官
た、頼む。
誰にも内緒に穏便に済ませてくれないか?


「何てことををしてくれたんだ!!」と変態息子を殴り、「なんでも望み通りにするから!」と懇願した。


慰謝料は、一括で800万円!!

義両親が立て替えて支払らわれることになった。

その代わりにこのことは「一切口外しないでほしい」との口約束だったそう。


依頼者の奥さんは了承し、お子さんも居なかったためスムーズに離婚した。



しかしこれでは終わらなかった…


離婚してからしばらくして、お世話になったお礼と称して、結婚式に立ち会っていただいた警察署長宅を菓子折りを持って訪門した。

ここだけの話ですがと世間話の中で全てを暴露したのだ。


切り札としていた未成年とのラブホテルの証拠をがあることをそれとなく示唆した。

警察署長は真っ青になり「このことはマスコミに内密にしてほしい」と言われた。


その後ご主人はというと、署長に促され警察官を諭旨免職したようだ。

彼には警察官でいてもらいたくないという依頼書の望みがかなったことになる。


私たちは、依頼者が前を向いて幸せになってくれることが何よりも嬉しい。


悪いことは出来ませんよ?


なぜって?


僕たちが調査をしていますからね…



さて次の依頼者の調査に行きましょうか。


GPS変態がどこかで再度現れないことを祈ってね。




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